随想_0805

日常ソワレを今年もう一度、違う形でおこなうことにした。

日常を輝かせる。

本当に毎日を楽しんでいる。

とんだ2017年だったぜ。

そう大晦日に言いたい。


表現をしたいという人がいた。

今年の正月にそれを聞いてから何度となく表現する場面を見てきた。

ステージでも日常の中でも。

表現することについて話した。

表現することはすごく良いことだ。

それだけでいい。

言葉、身体、なんでも使って表せばいい。

表現することについて考える。

しなくなる時は来るのかな。

わからないけど。
そんなことを考えるときがある。

表現すること

自分の中の混沌とした想いに何らかの形を与えてあげるように。

いつでもそれが出発点だ。




吾輩は猫背である。
治る気配はまだない。


送り主のわからない郵便物が届くたびに期待と不安が入り混じり、ながらもやはり不安の方が大きくなっていて、いつの間にかチャイムが鳴る音は、扉の向こうに突如その人が現れるのではないかという妄想でいっぱいになっていた
でもその反面、ほんのすこしの期待は心の隅に留まっていて、郵便物がこない日のほうが非日常になっていた



手紙の中に会おうという約束の日時が刻まれていた
その日から約束の日が待ち遠しくてしょうがなかった
いったいどんな人なんだろう


日常の中に溢れている言葉はいくつもあった
意識することなんかも無く、吐かれる言葉はいつもそれは使い捨てティシュみたいなものが沢山あった
でもその一枚一枚一言一言は沢山の意味をもっていた
意味がないことに意味があった
そうこう考えていると意味があることとないことに善し悪しがあるのか不思議になってきた



ある日、探し物をしている人に道であった
親切心か、声をかけてみた
少し勇気が必要だったが、その日はなんとなく当たり前かのように声をかけれた


センスを落としたというちょっとおかまっぽい人だった
センスは落とすものなのか、わからなかったけど、酷く困っていたので力になってあげれたらと思った
センスは磨けば磨くほど、大きくなって塊になるという。そしてそのセンスはある時に光輝くという
無くしてしまう事なのか失ってしまう事なのかわからなかったけど、見つけたセンスをみせてもらった
その人はセンスに飛んでいた
そこから記憶がうっすらとしていって、時計を刻む秒針のような音に包まれ時間が過ぎていった
あれは夢だったのか…


やっと、待ち合わせの日にちになった
その日は仕事を休みにして待ち合わせ場所に急いだ
急いでいる時に限って何かが邪魔をする
どこかで誰かが意地悪ジュークボックスの遅延を選んだに違いない
山手線の人身事故で30分ほど遅れて待ち合わせ場所にいた
手紙の約束通りの目印を持った人がいて、ドキドキしたが予想と違う出で立ちだった
「あの〜」
声をかけてみたがやはり手紙の人とは違う人だった。でも同じ手紙の人から連絡をもらっている人だった

不思議な感じがした
全く自分とは違うような人だったのに、なんとなく自分をみているような感覚がしていたのだ
でもそれは確信めいたものではなく、肌感覚というのか、この人がおならをしてもそんなに臭いと思わないような感じがした
もし、それが仮に超絶に臭かったとしてもだ

その人がいう言葉にハッとさせられて何か忘れているものを思い出すような気がしていた

しかし、そうこうしているうちに約束の人との約束が今日じゃない事に気付いた

まさかとは思ったが次の日の見間違えだった
2人は笑った
全くのあかの他人と一緒に飲む事にした
案の定、すぐに仲良くなれた


気持ちの良い酔い加減のまま、帰宅した
なんとなく明日が待ち遠しかったが、すぐに眠る気はしなかった
約束の人が送ってきた本を読む事にした

蝉のお話だった
蝉は鳴き声というものでしかない認識だったが、蝉という人生を生きているんだと知った

でも昆虫は触ると少し気持ち悪かった


青い空がずっと続いていた

ゆっくり風がないていた

魂がゆらゆらと漂っている

最果てからずっと眺めている何かがある

ずっと観察されていて、僕に言葉を投げかけてくる

魂はずっと僕を眺めている

いつの間にか星空の中にいて、僕はここではないどこかで踊っていた

ずっと誰かに見守られながら

魂がゆらゆらと漂っていた


次の日、待ち合わせの場所に来た約束の人はいつも会っている居酒屋の店員だった

何でかみんなで顔を見合わせて…笑顔になって笑った



何かの夢でも見ていたのかな




日常の中にいる何気ない人達が僕に

いつも何かを教えてくれていた




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