随想_0914

午後のゆったりした時間

下の階の部屋に住んでいる小学生が練習するピアニカの音


聖者の行進のメロディーに乗せて


本を読んでいて


隣にいる猫が僕の膝元でゴロゴロ優しく鳴いている



心が落ち着いていて

なんとなくパソコンを開いて

キーボードをカタカタ

先日買った帽子が床に転がっている

見たときにいいなーと目に入って、値段が1620円だったからすぐに購入。


ピエロが可愛くて今のお気に入り。






1991年と書いてある。




1991年。

僕は小学5年生だった。

小学5年生ともなれば、小学校での生活にも慣れ、また新しい友達と一緒にどんなことができるか。で頭がいっぱい。


そんな5年生の時の担任の三浦先生は、新学期に高らかと1年間のクラスの目標を掲げた。


”殻”と墨で書かれた大きな用紙を持ち、三浦先生はその紙を、握りしめた拳でうち破いた。


「この1年間、みんなには色んな殻を破ってほしい。今年の目標は「殻破り」です!」

衝撃の幕開けだったのを覚えている。


しかし、5年生の1年間、今思うと何か記憶に残っていることがあるかと思うと、ほぼ何もない。


唯一鮮明に残っている記憶が一つある。

時期は忘れた。

夏休みの前だった気がする。

クラスの中でのレクレーションパーティー。

みんながいろいろな出し物をするこの会で、僕は、ダンスを踊ることになった。


自分からリーダーシップをとるような性格ではなかったからやっぱり友達に言われて、踊ることになった。

ドキドキはしたけど、目立てると思うと少し楽しみだった。

でもクラスにいるひょうきん者のようなタイプではない自分は、飛びぬけでアホなことをできるわけではなかった。


友達と相談して、今流行りの曲で踊ろうと話が上がった

その当時流行っていた曲がMCハマー





よしー!これでやろと準備は進んだ!

しかし、実際に友達が持っていたCDはハマーではなくて、MCコミヤの「遣唐使です」という曲だった。

似ているようで愕然するほど違う。



とにかく、なんだかわからないがその曲でやることになった。


黒いサングラスをかけて友達と二人で。

(サングラスをかけるだけで、面白いと思っていたんだよな。このころは。)


工藤静香の振り付けに出てきそうな動き(縦横に腕を振るだけ)を延々と繰り返すだけの振り付けだったのだが、

クラス中大盛り上がり、笑いと熱狂がクラス中を覆った。


自分でも信じられないくらい、自分が高揚していた。

あの時の感覚というか、情景は今でも覚えている。


初めて人前でダンスを披露したこと。

見てくれた人がそれを楽しんでくれていたこと。

初めてダンスを人前で踊った記憶。




あの年、僕の中の破れた殻が今の僕の核をつくったんだなと思う。


殻破り


あれから20数年。何個くらいの殻を破ったのかなあ。

破らずに腹の奥に隠しているものもあるだろうな。

そろそろもう一つくらい新しい殻を破りにいかないとな。





もう結構な大人のおじさんになっても

こんなことを考えるんだな。

これからおじいさんになっても考えるのかな。


その頃には、今まで破った殻を使って

アート作品がつくれるような人間になりたい








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